心配なので、彼女たちの跡を追った。

クラスで目立たない僕には、気づかれないように跡を追うのは簡単だ。

僕が跡を追いかけてたら、体育館倉庫に着いた。

「ここの倉庫ってさ~、センセーが来るまで開けてもらえないんだよね~」

「ここに、私の靴があるの?」

「そう。体育館倉庫の中に紗江の靴があるんだよ♪」

「なんで?」

「だから、体育館倉庫の中を探せば良いんじゃな~い?」

「え、何?どうしたの…?二人とも…って言うか、何で私の靴が体育館倉庫に…?」

白川さんは状況を掴めてなかった。

「アンタってさ、散々男フって来た癖に、ヘラヘラして生意気なんだよ!」

「べ、別にヘラヘラなんて…」

「最近は黒ちゃんまで、フってさ、黒山宏一って女子に人気なの知ってたよね」

「知らないよ」

白川さんの目に涙が溢れている。

「アンタさ、一緒にいるとムカツクの」

「そうそう。いつも男に媚びてムカツク。だから、体育館倉庫(ここ)に閉じ込めてあげる」

ヤバイ、止めないと…

「さっきから、聞いてたら、醜い嫉妬ばかり」

白川さんはうつむいて、手を震わせながら、叫ぶように彼女たちに言った。

「じゃあ、貴方達は自分から行動したことあるわけ?!」