胸が苦しいまま日々が過ぎて、中間テスト三日前を迎えた。

そして、一日がものすごく長く感じた。

僕と白川さんはここのところ、口をきいてない。

あの偽善者たちは平然と白川さんの友達を演じている。

テストの日が刻々と近づいて、中間テストの一日目を迎えた。

僕は、白川さんのことを忘れるように、一夜漬けをした。

一夜漬けするのは、初めてだった。

キンコーンカーンコーン

「席に着け~」

先生が生徒に呼びかけた後、生徒はすぐにテストの席の順番に座った。

先生がテストの問題などを渡して、テストの答え方を教えてくれた。

僕たちは、テストに答えた後、休憩して、また繰り返して、放課後になった。

今日は中間テストのなので、学校が速く終わった。

その日の放課後、白川さんが下駄箱の中を探していた。

……どうしよう。話しかけないと。

でも、話しかけづらい…。

「どうしたの?紗江?」

「何探してんの?」

「く、靴が見当たらないの」

「あたしら靴のある場所、知ってるから一緒に探そう?」

「でも、私が失くしたんだし、そんな、迷惑なんてかけられないよ」

あの二人、また、悪いことを考えてそうだな。