親父の胃が完全に完治して、

親父も不倫したことを深く反省させられたみてーだ。

女ってこえー…

どうやって不倫がバレたのかは、知らない。

瑛子に聞いても「言ってないわよ」つって、自分の部屋に行った。

まぁ、瑛子もお袋の『お父さんだけのスペシャルメニュー』を一週間見てきて、

もう、不倫しない…、いや、出来ないコトを知ったから、

もう悲しくないんだと思う。

今は五月の最後辺り。

俺は、玲とデートに誘おうかと、考えている。

つーか、玲はどこに行きたいんだ?

遊園地?水族館?動物園?

ハァ…そう言えば、俺、俺から玲へ何もしたこと無かったな…

つーか、玲がモルさんが好きなのか、

プッシーちゃんが好きなのかもわかんねーっ!

…なーんか、付き合ってるのに、分からないことだらけだな…

どうすればいっかな~

まぁ、暇なので、リビングに行くと、瑛子が可愛らしい服を着ていた。

いつもなら、ズボンしかはかねーのに、今日は姫系だった。

「これから、デート。じゃあ、跡つけたりしないでよね」

「しねーよ」

「じゃあ、いってきま~す」

つって、瑛子は出て行った。

つーか、アイツ、いつのまに彼氏なんて出来たんだ?!

あ、好きな人がいるっつってたな。そーいえば。

俺も暇だったから、服を着替えて寝癖がついたまま、外に出た。

外に出て、最初に行こうと思ったトコロは、玲の店、“エスト・ヴワ”だった。

エスト・ヴワは、最近、知名度が上がっている。

なので、玲はたまに平日、土日は必ず、店の手伝いをしなければならないようになった。

エスト・ブワに着くと、ウエイトレスっぽい格好の玲がいた。