そもそも翔太が記憶をなくしたのは
私のせいなんだよね


あの日私があの人たちについて行かなければ

階段から落ちなければ



翔太と付き合わなければ




「謝らなきゃ・・」



昨日のことはやっぱ謝るべきだと思って
ケータイを開いた



着信・メール何個も入っていたけど
無視して


メールを送った





「これで終わりだぁ」


何もかも終わった


いや、始まってもいなかったのかもしれない
ただ一人で悩んでばかりいて

スタート地点に立ててたのかな?




私は目をつむり

バタンと草の上に仰向けに寝転がった