想い出の宝箱




「あ、翔太華穂ちゃんが好きなのに
こんなことしちゃダメじゃん」


できるだけ、明るく・・明るく・・


「いや、やっぱ勘違いだったみたい」

「勘違い?どういうこと?」



意味が分からなくて聞き返すと
翔太は「まぁ、いいじゃん」としか言ってくれなくて
ごまかされた




「ねぇ、教えてよ」

「ほら、そんなのいいから
早く帰らねぇと・・・」


本当は知りたくてしょうがなかったけど
家で待つお母さんの鬼のような顔が想像ついたから
もう聞くのをやめて
歩き出した



家の前につき翔太に「ばいばい」って言おうとしたら

意外な言葉を翔太が言った



「彩・・・好きなやついる?」


驚いたけど
これは前から聞いてほしいことだった


恋に関してはなにも聞いてこなかったから
女として見られてないと思って
落ち込んだ時もあったくらい



「いるよ・・」

翔太だよって言いたかったけどやめた


「そっか。・・じゃあな」



それだけ聞いて翔太は私に背を向けて
歩き出した