想い出の宝箱




「ほんとは・・・


翔太に気になる人ができた」



「は?俺関係ないじゃん」



予想していた答えじゃなかったせいか

広瀬は一気に顔を引っ込めた



「なんか、翔太が『俺って華穂と付き合ってたのか?』
って聞いてきて・・・」



「最低じゃん」

「でも、昨日の夜よく考えたら
しょうがないことなんだなぁって」


「?」

「私翔太が記憶ないって知ったとき
もし自分じゃない人を好きになってしまったら
それは応援しようって決めてたの」


そう、翔太のためだからって決めたんだ


「どんだけ彩はいい子なわけ?」


私の頭をグイッと引っ張り
翔太はガシガシと撫でた


「でもまぁ、そういうところに惹かれたんだけど?」



いたずらっぽく笑う広瀬に

ドキドキして自分でもわかるくらい顔が赤くなった


「かーわいー」

「うっさい」


私は腕を振り払って屋上から逃げるように

出て行った