想い出の宝箱





気づかれたくなかったから

ふざけて言ってみた




「その顔って私はもとから

こーゆー顔なんです!」



ふざけて言っても
てっちゃんはピクリとも笑わないで
真剣に私を見ていた




「そういう意味じゃねぇよ


二人で病院を退院した時は

記憶なんかなくてもがんばる!みたいな
こと言ってたくせに

なんでそんな傷ついた顔してんだよ」




「傷ついてなんかない!!」

「翔太となんかあったんだろ?」

「なんもない!!」


「なんで泣きながら嘘つくんだよ」



気づいたら泣いていた




てっちゃんと過ごした時間は短いのに
私のことをよくわかってくれる

翔太は記憶なくなってからも
長い間一緒にいるくせに
私のこと何もわかってくれない



それが悲しくて悔しくて気づいたら
泣いていた



「翔太は・・・

私のこと親切な幼馴染としか思ってないんだよ


私がこんなにも翔太のことを想ってるのに」




ベンチから立ち上がり
涙をぬぐって言うと


てっちゃんは大きくため息をついた