想い出の宝箱





次の日――――




家を出ると

私の家の門にもたれかかる
翔太がいた



懐かしい光景だった

まどかさんと付き合い始めてから
ずっとこの後姿が見れなかったから
うれしくてしょうがなかった



「おはよー翔太!!」


「おはよ、テンション高いな・・」


「そう?」


私は笑ってごまかしたけど

正直ウキウキしすぎてスキップでも
してしまいそうなくらいだった


それがバレないように

いつもどおり普通に話をしながら
学校まで行った



学校の門をくぐると

「ここが俺が通ってた学校か」

翔太は険しい顔をしていた


やっぱ不安なんだ・・・



周りからは

「瀬川くんじゃない?」
「記憶ないんでしょ?」

とかいろんな言葉が聞こえる


私の時みたいに・・


「翔太行こう」

私は翔太の少し前を歩いた