想い出の宝箱





それから少し日がたち


私が退院してから3週間ほどたった頃

翔太の退院が正式に決まった



「翔太、あと3日で退院なんだって?」


「やっとだよこの病院から出られるのも」


「よかったじゃーん」



私は翔太に笑いかけると

翔太はうっすら微笑み

「ありがとな」

と言ってくれた



その顔にドキドキしてしまい

顔をそむけた



「彩?どした?」


「なんでもない」

「変なの」




こんなにドキドキしたのは久しぶりだった




「あ、そういえばそろそろ学校で
研修があるんだよ!!」

「研修?」

「そう。研修っていっても1日目は
各斑で決めた見学場所に言って話聞くの

で、2日目は自由行動なんだって!」


「へー、楽しみだな」

「そうなの!!私は2日目美咲たちと
行こうと思ってるんだけど
翔太も一緒に行く?」


「んー・・・考えとく」


「うん、わかった」



翔太はまだ不安なことばかりだから

一緒に行こうと美咲たちに
前もって提案しておいたのだ