車を走らせて約一時間。 どうにか目的地に着いた。 駐車場に停めた車の助手席から、勢いよく外に飛び出す君。 公園に続く緩い上り坂を軽やかに走って行く君は、まるでバンビのように可愛い。 「葵先生!すごく素敵!海も見える!」 あっという間に公園に着いた君は、えっちらおっちら上り坂を歩く僕に向かって、手招きをしている。 その弾ける笑顔の君を見た僕は、心から思った。 ああ、良かった。こんなに喜んでくれて。と。