後悔と謝罪を繰り返し、俺は最後に誠の顔を見に誠の家へと向かった。
誠の告別式。
誠の家の前には喪服を来た方々が沢山集まっていた。
ここにいる人達は、みんな誠の最後の顔を見に来たんだ。そしてあの世へと向かう誠と別れをする為に集まったんだ。
なぁ…誠、ここにいる人達が見えるか?
ここにいる人達はみんな、お前の為に集まってるんだぞ?
お前…こんなに沢山の人達に想われてたんだぞ?
『拓哉君』
家の前で立つ尽くす俺に、聞き覚えのある声が俺を呼んだ。
声の方に振り返ると、そこには誠の母さんが立っていた。
『あ…えっと、この度はご愁傷様でした…』
俺が難しい言葉で誠の母さんに言うと、誠の母さんは笑った。
『拓哉君、いつの間に、そんなに難しい言葉を覚えたの?』
『あ…いや…その』
『拓哉君、今日は来てくれて、ありがと。
誠の最後の顔…見ていってあげてね?』
誠の母さんにそう言われ、首を縦に振る事しか出来なかった。

