その三日後だった。

誠の両親から連絡をもらったのは…。



『もしもし、拓哉君?』

心細げな誠の母さんの声。


『あ~、お久しぶりです』

そんな誠の母さんとは逆に俺は脳天気な声で挨拶をした。


『拓哉君…

誠…死んじゃったよ…』

……
………


誠が…誠が、死んだ?


『…自殺だって。

あの子…もうこの世に居ないんだって…

可笑しいよね…』


…自殺…。


ちょっと待てよ。

だって…三日前に会って話したんだぜ…?

ふらりと連絡無しに突然現れて、俺の顔が見たいとかふざけて言ってさ…

偉そうに美紀の事で色々言ってさ…


『嘘…ですよね…?』

“嘘”と言って欲しかった。

誠が死んだなんて嘘だと…。



『嘘なら嬉しいな…』


一気に頭の中が真っ白になっていく。

目は泳いでいて、一点を見つめる事が出来ない。


誠の母さんの言葉に嘘ではないんだ…って思い知らされた。

嘘じゃないって…。
現実に起こっているんだって…