それに…

君の隣には。





…分かってる。

でも理屈じゃない…






君に会いたいとは言いません。
君に会いたいとは願いません。

君の声を聞く事もしません。
君の声を聞けるなんて期待しません。


でも…この一年、振り切っても、別の女を見ようとしても、連絡を絶っても…忘れられなかった。

思い出すのは君と過ごした日々で、君と過ごした場所、君と過ごした時間だった。





俺はメールを送信した。

彼女との距離は遠い。
でも送信ボタンを押した一秒後には、彼女のもとにこのメールは届くんだろうな…


病名が分かるまでは…俺だって彼女の近くにいたんだ…


会いたい時に会えた。
声を聞きたいと思った時には聞けた。
君の笑顔は俺のすぐ横にあった…


なのに…どうして今はこんなにも遠い?


もし俺がもっと体を大切にしていて、なんの病名もつかない様な健康体だったら、今も俺の隣には変わらず君がいてくれたの?

変わらずに、俺の大好きな笑顔を見せてくれていたの?


もうそんな事を考えてもどうしようもないのに。

そんな事を考えても未来が変わる訳でも、過去をやり直せる訳でもないんだから。


でも‥それでも考えしまう、ダメな俺を、君は笑いますか?

“バカだなぁ”と。