そろそろ、日付がかわる。


日付が変わる頃、窓から見える観覧車にこの期間“限定”のイルミネーションが見られる。


どうやらまおもそれを知っていたみたいで、眠い眼(マナコ)を擦って起きている。


「いっくーんっ」


「なんだよ」


「呼んだだけー」


ネコのように俺の方に擦り寄ってきて、俺の腕に絡み付く。

どうしてもまおは、眠くなると甘えるようになる。



「寝るか?」


「寝ない。 起きている」


そして、頑固になる。

まおらしいといったらまおらしいが……。



「いっくーんっ」


「だからー、なんだよっ」


「いっくーんっ」


無駄に俺の名前を呼ぶんだよな。

ただ自分が寝ないようにするためなんだろうが……。


「いっくーんっ!」


会話が欲しい……!