「ここまでよく頑張ったな!
後はもう何も考えずに全力で行って来い。
そう言ってる俺がダメだったりしてな?」

そんな笑えない冗談はやめて。

「安西・・・ありがとう」

「礼は合格してから言ってくれ。
それと、合格したらもれなく俺にお礼すんだぞ?」

お礼・・・?
なんだろう・・・。
ちょっと怖い気もするけど。

「じゃ、帰りもここで待ち合わせな」

そう言って、安西は自分の受験する教室へと消えて行った。