教わるばかりで何の役にも立てず・・・。
気持ちだけが焦る。

「ねー、安西。
教えて貰うばっかりで申し訳ないんだけど。
お礼するなら何がいい?」

「そうだな、無事K大に合格したら・・・」

「したら・・・?」

「ま、考えておくよ。
だから絶対合格しろよ?」

はぁ――っ。
いくら前より成績が上がったって、K大なんてレベルじゃないよ。

「じゃ、当座は俺に弁当作れよ。
お前いつも自分の弁当作ってんだろ?
俺の分も余計に作れ」

「はいはい、分かりました」

お弁当でチャラになるんだったら、頑張るしかないよね。