「 ・・・甘ぇ 」





あたしの零したココアを
器用に舐めとる。





首筋を伝う彼の舌。





しばらくして、”ズゴゴッ”と
嫌な空気だけの音がして
ココアがなくなった。






彼はあたしの口からストローを抜いて
ゴミ箱へ捨てると、飲みかけの
コーヒーを口に含んだ。





「 ココア、甘すぎ 」





彼もコーヒーを飲みきると
缶をゴミ箱へ投げ入れる。