「 あたし達、生きてるんだね 」
龍弥に抱きしめられたときに
心臓が脈打つ音が聞こえる。
あたしはそれを聞いて毎回
どこかで安心していた。
「 何だよ?急に 」
大して何があったわけでもないのに
無意識に泣いてしまった。
「 ・・・コレかよ 」
「 コレって何!? 」
「 お前も、生きてるだろ? 」
呆れたようにあたしを見下ろして
小さく溜息を吐いているけど
龍弥もあたしの胸に耳をあてて
”心臓、動いてるな”って
からかうように笑った。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…