「 ・・・あたしも、遠出するの 」


「 ・・・ 」


「 最近はすごく調子良さそうだし
  龍からも連絡はないけど、
  麗華ちゃんとうまくいってるんだと
  ・・・思ってたんだけどな・・ 」





白衣は着ていないものの
すごくキッチリした服装の紫さん。
持ってる鞄から 仕事に行くんだと思った。






「 出てきたこと、龍は知ってるの? 」


「 ・・・いえ・・ 」


「 そう・・・どうして、出てきたの? 」


「 ・・・あたしが、彼の重荷だから・・ 」




ちっぽけな悩みだったことが
今ではこんなに大きく、
あたしの背中に乗っかっていて






重みを増した荷物を
龍弥が全て持っていった。