「 ・・・で、何だって? 」
不機嫌な龍弥の目の下にはクマ。
帰ってくるのが遅くなってから
あたしは不安だった。
どこかで、父と接触でもしたら
・・・・きっとどちらかは警察に・・・・
「 寝てって言ってるの 」
部屋に戻ってくるなり携帯を
睨み続ける龍弥に”休んで”と
何度も言い続けた。
それでも彼は休まない。
「 ・・・大丈夫だから 」
「 嘘!やつれてるし・・寝て! 」
少し強引にソファに押し倒して
即座に枕と毛布を運んだ。
携帯を彼の手から奪い取り
部屋の電気を消す。
「 ・・・・チッ 」
わざと大きめの舌打ちをしながらも
少し経つと、寝息が聞こえてきた。