僕の彼女は幽霊で


リビングと隣り合わせになっている
食堂に向かうと、
そこには、昨日の夕食であろう、
母さんの得意料理で
俺の好きなハンバーグが
ラップに包まれた状態で、
1人分テーブルに用意されていた。

きっと、母さんが気をきかせて
おいといてくれたのだろう。

「…ありがとう。」

俺はそう小さな声で呟くと、
ラップを取り、
箸を右手に持って、
冷えたハンバーグを口に運んだ。