虚しく響く音。 がたたん、がたたん、 と音はただただ俺の鼓膜を震わしていた。 さっき、 君が死んでしまって、 キスをして、 それで、まだ、 そんなにも時間がたっていないのに、 君が死んだなんて、 全然信じられなかった。 「…凛。」 無意識に出た声は、 俺の鼓膜を震わすこともなく、 空気の中に霧散した。