僕の彼女は幽霊で


自嘲気味に笑って、
小さくそう呟いてから、

俺は紙コップに入っていた、
ストレートティーを一気に飲み干して、
近くにあったゴミ箱まで
歩いて行き、
投げやりに放り込んだ。

ゴミ箱の中で、
乾いた音が数回した。

「では、失礼します。
 紅茶を、ありがとうございました。」

凛の父親にそう言ってから、
俺は病院の出入り口に向って
静かに歩き出した。

携帯を開く。

メールが4件ほど来ていた。

3件が豊で、
1件が母さんからだった。

まず、母さんからのメールを開く。

『無題。
 
 ニュース、見たよ
 大丈夫?
 怪我はない?     』

いつもは、意味のないほどに
絵文字をたくさん使って、
ふざけた話し方をする母さんが、

短い文で、しかも
絵文字を全く使わずに
メールを送ってきたことは
初めてだったので、少し驚いた。