僕の彼女は幽霊で


「凛!」

俺は走り寄る。

車は走りを止めない。
車は他の人も跳ね飛ばした。

悲鳴がアーケード街に響く。

俺の、
君を呼ぶ声も、
悲鳴の一つに混じっていた。

俺が君を抱き起して、
君を名を何回も読んでいると、
大型のワンボックスカーから
男が一人降りて来て、

笑った。

ゲームでもしていたかのように。

狂っていた。

大声で笑っていた。

「あははっ、
 楽しいなあ!
 この快感、たまらないぃぃ!」

男は笑っていた。