車のエンジン音がした。 高速で走っているらしい。 エンジン音はこっちに迫ってきた。 嫌な予感がして、 後ろを振り向いたころには、 もう遅かった。 大型のワンボックスカーが、 俺らに向って迫って来ていた。 「!」 反射的に君を手を引っ張って よけようとするが、 間に合いそうになかった。 車から守るように 君の前に立ち、痛みに備えた。