僕の彼女は幽霊で


電車には
あまり人は乗っていなかった。
静寂はなく、
電車が走る音が規則正しく聞こえる。

俺らは
ドアから近かった座席に座った。

切符を買う時に
俺から繋いだ手は未だに繋がれていて、

繋いでいるほうの手が温かくて、
そうじゃないほうの手は冷たかった。