僕の彼女は幽霊で


君を拘束していた腕を解いて、
身体を離す。

「鈴、弥くん…?」

困惑しているけれど、
まっすぐな瞳で君は俺を見ていた。

白かった頬は、
今は薄い朱色に染まっていた。

笑おうとしたが、無理だった。
どんなに頑張っていても、
口角は上がらなかった。

君の瞳を見つめたまま、
俺はその場に硬直した。