ダルターニの長い一日

「それは喜ばしい事だ。そうだ!褒美を持たせよう・・・・・いいや、そうしたらシュレイツが全部先に話してしまったと、拗ねてしまうな。

ならば・・・、来週の誕生日プレゼントは豪華な物にしよう。きっとその時には、私の目の前でも野菜スープを飲みほして見せてくれるだろう」



「ええ、きっと・・・・・・」

「ああ、ジュリアンよ。早くお前に会いたい。この頃は行政が忙しくて、三月もあっていないからな。一段と可愛らしく成長して、ジュディッサに似て来ているであろうな」

「ええ、本当に生き写しの様に・・・・・」



国王はシュレイツが優雅に食後の紅茶をティーカップに注ぎ、紅紅とした液体が空中を流れ落ちる様子を眺めながらも、今日の報告は余りにも喜ばしい報告だった為か、喜びに興奮し切って、声が大きくなっていた。

扉の向こうにまで話し声がつつぬけだという事なんてもちろん気付く筈がない。


そんな時に限って、ハーリーは上ってはいけない王室への階段を上り・・・・・。

「シュレイツと父上、いったい、いつもどんなお話をしているのだろう?」