「はっ?」


黙れだって?

人の親切に礼の1つも言えんのか!!!!


「貴様、いいか。
これからは、俺の許可なしで勝手に体に触れるな」


「許可?」


「いいか?
これは命令だ。背いたらすぐにおまえの血を吸ってやる。
わかったか」


命令だって?

背いたらすぐに血を吸うだって?


なにを勝手なことをっ!!

どこまで性悪なんだ!!


「散々人の体に触れておきながらよく言うよ。
私はね、あんたの教育係としてここに連れて来られたの。
魔界の王子だか何だか知らないけどね、ここでは私の方が立場は上なの。
そこ、ちゃんとわかってる?」


ルカの眉がピクリと動いた。


「私は一切、あんたの命令なんか聞かないから。
むしろ、私の言うとおりにしろ」


私は、ルカを指差してビシっと言ってやった。


これぐらい言ってやらないと、気が済まない。



「貴様、本気で言っているのか?」