微かだけど、ヘイリの瞳の色が澄んだ気がした。
「幼い頃から母親がおらず、兄上は他人に甘えることを知らないのですよね?」
「………」
「相談出来る相手も、気を許す相手もいなかった。
ずっと自分の殻に閉じこもり、自問自答なさってきたのではないですか?」
……そうか。
そうだよな……
ヘイリ。
おまえは、ただ寂しかっただけなんだな。
誰かに愛されたくて
誰かに見てもらいたくて。
自分の存在に気づいて欲しい。
おまえのしてきたことは、全部気づいて欲しかったからなんだな。
もう、大丈夫だぞ?
逃げる必要はない。
だって――…
「兄上。
どうして、私に話して下さらないのですか?
私は、兄上の弟です。
兄上に比べたら弱い力ですが、支えになることは出来ます」
ルカ……
「心を許す相手。
私では駄目ですか?」



