ルカ…… おまえ…… 「俺は…… 母上を、心から、愛しています」 「………」 「人間を嫌ったことなんて…… 今までに…一度も……」 ルカの頬に、一筋の涙が流れた。 肩を小刻みに震わせ、 前髪をクシャリとつかみ 唇を噛みしめていた。 そうか。 コイツは、ただお母さんを守りたかっただけなんだ。 大切なお母さんを。 自分を愛し、包んでくれたお母さんを、コイツなりに守っていたのか。 ヘイリを近づけさせない為。 人間嫌いを、装っていたんだな……