悪魔なキミと愛契約



「……ルカ」


突然、私達の背後から男性の声が聞こえた。


悲しみに表情を歪めたルカは、パッと顔を上げ、すぐに姿勢を正した。


シキも深く頭を下げている。


「父上……」


えっ!?

ルカとシキの視線の先を追う。


フランさんっ!?


「ルカ……
おまえ…今までのおまえは、全て芝居だったのか?」


芝居……?


「人間を心から嫌っているフリをし、自ら遠ざけていたのは……」

芝居、だったのか?


フランさんの声が、静かに響いた。


それには何も答えないルカ。


その代わりに

優しく口角を上げ、目を細めた。