心臓が動く度に、体が震えた。 恐る恐る顔を上げる。 「………」 チヅル、さん…… そこには、確かにチヅルさんがいた。 多分、チヅルさんだ。 白いのベッドの上。 棺の中に入っている女性。 多分、女性。 白い服を着、胸の前で手を組み、静かに眠っている。 ミイラ化した チヅルさん。 「チヅル…さん?」 「そうだ」 「……本当、だったんだ」 信じられない現実に、声がかすれる。 「母上が亡くなった原因は、あの、傷だ」