「そのネックレスは、心音を感知する機能の他に、結界を張れる力もあるのです」


「結界?」


「ええ。
ルカ様の結界に比べればとても弱いものですが、少しの間ならサラ様の身を隠すことができます」


これに、そんな力が……


「じゃあ、あれも?
ヘイリの光りの攻撃を弾き返したのも、その結界がやってくれたの?」


私が聞くと、シキは『いいえ』と首を振った。


「そこまでの力は残念ながらありません」


「え……
じゃ、なんで?」


シキはしばらく考えたあと


「ルカ様とサラ様のお互いの気持ちが、そのネックレスに新たな力を与えたのかもしれませんね」


ニコっと笑って、シキは言った。


お互いの、気持ち……


“助けたい”


ルカの想いと、私の想いは

一緒だった?