ハッと振り返る。


ルカっ!!?


そこには、確かに、ルカがいた。


窓際にある椅子に座り、右手には本を持っている。


足を組んで、本をめくる。


……ルカ


「ルカっ!!!!」


私はルカに飛びつくように駆け寄った。


ルカの前に膝を立てて座り、ルカの体をベタベタ触る。


「ルカっ!!!
おまえ、起き上がって大丈夫なのかっ!?
傷はどうした?
苦しくないか?痛いとこはないのか?」


ハラハラと頬を伝う涙。


心配で心配で心配で。


涙が溢れて止まなかった。



「……ったく」


ボロボロ泣き出した私を見て、ルカはため息混じりに言って立ち上がった。


「質問はひとつにまとめろ」


そう言って、私の頭を、手にしていた本で小突いた。


ルカは、鼻水やら涙やらでグシャグシャになっている私を見下ろし


「おまえ……
ブス度が増しているぞ」


眉を寄せた。