「サラっ!!」 ドクン――… ルカの声が、壁に反射した。 私の拳を握るルカの手に力が入る。 何だ…… 胸がざわつく。 心臓が痛い。 「惑わされるなっ!!」 ドクンっ!! 何だ!! 体が震える。 何度も頭の中で響いていた言葉。 低い声。 ……ルカ。 「自分を見失うな!! おまえの守るべきものはなんだ!! 何のためにここに一人残ったのだ!!」 ドックン――… なんの、ために……