ドアの前に立っていたのは、さっきばったり会った男だった。


コイツが、“ルカ様”


確かに、肌の白さとグリーンの瞳からハーフだということがわかる。


でも……

本当に、コイツ、悪魔なの……?


見た感じ、普通の人間だけど。



「おい、シキ」


ルカは、全く感情を感じられない冷たい声を出した。


「はい? ルカ様」


「おまえの目は節穴か?
なぜ、こんな見苦しい女を連れてきた」


……はっ?


「言っただろう。
次はまともな女を連れて来いと」


コイツ……


魔界の王子だか何だか知らないけど、言いたいこと言ってくれんじゃん。

一回、ぶった切ってやろうか!!!!



「お言葉のようですが、ルカ様。
人間の女性をこちらへお連れするのは、ルカ様の心の教育のためでございます。
たとえ、少し醜くともそこは我慢して頂かないと」



おいおい、シキ。

おまえもかっ!!!!