ルカの背中を追いかけて走っていると、突然ルカが歩みを止めた。
ある扉の前で立ち尽くしている。
あれ……?
こんな扉、屋敷にあったっけ?
見覚えのない扉。
この廊下は何回も歩いたけど、この扉、一度も見た事ないぞ。
ルカはしばらく扉を見たあと、静かにドアノブを回した。
その扉の向こうにいたのは――。
チヅルさん、だった。
静かに足を進めるルカ。
チヅルさんは、全くルカに気づいていないようだ。
窓から外を眺め、時折吹きこんでくる風に目を細めていた。
おい……
ルカ……
おまえ、一体、何をする気だ。
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