私は、シキの話を聞き終え頷いた。


「シキの言ってることが少しだけわかってきた」


「ありがとうございます。
それでは、引き受けて頂けますね?」


シキの表情がパァっと晴れた。


笑顔の可愛い人だな。

人っていうか、この人達も悪魔なのかな?


「この状況からして、どうせ断っても帰してくれないんでしょ?」


私は、後ろで控えている執事達を振り返りながら言った。


「ええ、まぁ」


そんな眩しい笑顔で、普通に言うなよ。


「わかった。 いいよ。
そのかわり、ルカが人間に心を開いたら、すぐに私を元の世界に戻してね」


「それはもちろんでございます」


シキは微笑んでソファーから立ち上がった。


「それでは、早速ルカ様のお部屋にご案内致しますね」


「ああ、ちょっと」