ドクン――っ!!
一瞬、心臓が止まった。
一気に血の気が引いて。
体が震えて。
ハッと息を吸う。
すると、急に回り出した血液が勢いよく頭に上ってきて
恐怖の震えから、怒りの震えに変わった。
「やめろっ!!」
ヘイリは大きな音を立ててドアを開け、大股でルカ達のそばに向かった。
目を丸める2人。
しかし、ルカはヘイリの姿を見ると頬を上に上げ瞬く間に笑顔になった。
「ヘイリだっ!!」
無邪気なルカ。
その笑顔を見るだけで、怒りが増した。
「ヘイリ、遊びに来たの?
一緒にママのおひざの上に乗る?」
疑うことを知らない、素直なルカ。
この時のヘイリだって、そうに違いないのに。
今のヘイリには、2人を引き裂こうという、闇の心しかなかった。



