ニッコリ笑って、少しだけ開いたドアの隙間から、ルカの姿を探した。 それなのに…… 体が固まって、そのまま動けなくなった。 笑顔も、出せなくなった。 「ねぇ、ママ」 「なぁに? ルカ」 「ママの好きなモノってなぁに?」 「ママの好きなモノ?」 「うん」 大きな椅子に座るチヅルさん。 その膝の上には、小さなルカがチヅルさんと向き合う形で座っていた。 ズキン――… その光景を見て、心が軋んだ。 「そうねぇ。 ルカはなんだと思う? ママの好きなモノ」 やめて……