私は、とういうか、ヘイリは
困り果てるメイドさんの手を振り払って、どこかへ向かって走り出した。
すれ違うメイドさんが、『ヘイリ様っ!?』と、追いかけて来る。
それでも全力で逃げた。
目的地はあるのだろうか。
それとも、ただ闇雲に走っているだけ?
しかし――。
ヘイリには、きちんと行きたい場所があったようだ。
あるドアの前にたどり着いたヘイリの心は、とてもウキウキしていた。
不思議なことに、まるで自分の心のように、ヘイリの気持ちを感じることができた。
やっとで会える。
その気持ちでいっぱいだ。
高まる気持ちを抑えることができない。
高い位置にあるドアノブに手を伸ばす。
何度も何度も手を伸ばし、ようやく、ドアを開けることができた。
「ルカ――…」



