セドリックはヘイリに軽く会釈をすると、ジャラジャラと金属のこすれる音を響かせながら、私の牢屋のカギを開けた。
いくつカギがついているのだろう。
丸い輪にぶら下がった数え切れないほどのカギ。
どれがどのカギか、すぐに見分けられるのか?
「さあ、私について来い。
早速始めるとしよう」
ヘイリがドアへと歩く姿を見ていると、無理矢理セドリックに腕を引っ張られ牢屋から出された。
あまりの力強さに、これ見よがしに腕をさする。
「おい、さっさと歩け。
奴隷の分際でヘイリ様をお待たせする気か?」
冷たい目で私を見下したセドリック。
こっちも思い切り冷たく睨み返し
「申し訳ございません」
思い切りイヤミったらしく言ってやった。