私は、走り回るメイドさんの間をすり抜けながら廊下を歩いた。 パーティー当日を迎えたのはいいものの。 私はどうやって魔界へ行ったらいいんだ? アイツは、私を迎えにくると言った。 でも…… 一体、どうやって? 「しかも、手ぶらで行っていいものなのか?」 「どこへ行くつもりだ」 廊下で呟いた瞬間、背後からルカの声が。 「どわっ!!?」 心臓と体が大きく跳ねた。 ブリキのおもちゃのように、ギシギシとルカを振り返る。 そして、『あはは』と笑って見せた。 「答えろ。 どこへ行くつもりなのだ」