「だから・・・もう泣かない」



あの日に終わらした恋。



前に進むために…

もう――泣いちゃいけないの。












私は目に溜まった涙を拭った。



すると大谷くんが急に私の頭を撫でだした。




「・・・・そっか。頑張れよ」


そう言った大谷くんは少し複雑な顔をしていた。












ドキドキ・・・!


私は頭をなでられながら胸が大きく高鳴る音が聞こえた。





なんで、こんなに心臓の音が大きいんだろう…?



渡部先輩のときでさえ、ここまでなかったのに…



そういえば前にも…大谷くんにチョコを渡した時も似たようなことがあった。