私は顔をあげた。












「覚えてくれたんだ。

…すっげー嬉しい!」









大谷くんが…笑顔になった!


笑ってくれた…




今まで見たことのない満面な笑顔。


本当に嬉しそうに大谷くんはチョコを見つめてる。







ドキドキ…



さっきとは違うドキドキが脈をうつ。


ドキドキが止まらない。



なぜか体温があがっていくのがわかる。






--私、どうしちゃったんだろ…














「あ、時間だ。じゃあな」



「う、うん」



大谷くんは颯爽とグラウンドに戻っていった。