【初めての道】


ほらごらん――
そうしてあなたは
わたしの先にある道を
指さして
にっこり笑う


知らない道に怯えるわたしを見て
あなたは今度は
声を出して笑った


先に何があるか分かってて怖いのか?


違うの
何が待ってるか分からないから不安なの
だから身体が震えてしまう


小刻みに震える肩に
あなたは優しく手を置いた


先にはもしかしたらきみの望むものがあるのかもしれない
それなのに怖がって
勝手に怯えちゃいけないよ
それって多分
すっごくもったいないよ


初めての道には不慣れで
迷ったり
戻ってしまったり
幾多の困難があるのかもしれない


けれど
確かに
自分の足で
その場に踏み込まないと


本当の意味での
人生は始まらない


boui