My Romeo & Your Juliet 【完】

「よかったら、使って」

頭に手をのせて、ふわふわしたものを確認する。

「先輩、これ…」

あたしは、クリーム色のタオルを両手でつかんだ。



「もう泣くな」

少し困った顔であたしをのぞきこむ先輩。

完全にバレてる…

先輩のタオルを顔にあてて、赤い目を隠した。



「さっきは、ごめん…」

「いえ…」

タオルで顔を隠したまま、あたしはそっけなく答える。