――龍樹サイド――


「早まるなーッ! 早まるな龍樹ーッ!」


「コロす」


「おおおおち、おち、落ち着いて!?」


落ち着けだと?

これが落ち着いていられるか。


また勝手な真似しさらしやがってあの野郎…!


「とにかく一度冷静になろう。それからどうやってヤるか考えよーよ」


「……友香、あんたって酷な子ね」


「ん?」


ニコニコしている丘田が持っているのは例の雑誌。

そして開かれたページには……。





『街のイケメン、鮮烈のデビュー!


 六月一日発売の当誌を見逃すなッ!』






……と、先手を打った予告がされていた。


「…あの親仁相当死にたいと見える」


「どこぞの時代劇になってんぞ」