妙なところに感心してしまうも、他人事ではない。

なんせ仮にも彼氏❤なわけだし…。


……彼氏だってぇ~!

やだもう。なんかふとした瞬間に照れる。


「なに照れてんだよ気持ちわりぃな」


「翔くん…気持ち悪いって」


「ふんだ。あんなやつのこと考えてる悠由は嫌いだ」


「ありがとう」


「ああっ! 嘘っ、嘘!」


ふふ…。面白い。

翔くんてこんなキャラだっけ?

なんかこう……もっとなよなよしたイメージだったけど。

ま、それも十年前の話だもんね…。


「そういうわけであたし帰るね」


「一緒に帰んないのー? あ、先輩が迎えに来るとか」


「ううんお買いものして帰る」


せめてこっちにいる間くらい、栄養満点のご飯食べてほしいもんね。


……なんかあたし、先輩の食事の心配ばっかしてる気がする。

いいのこれ。彼女としてこれでいいの?


自問自答しながらあれこれ野菜を買い込んで、直接先輩の家に向かった。